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ただいま~! [ネコの日々]

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シロが天国に行ってしばらく経ったあと、まだ開けてないキャットフードや点滴のための注射針やチューブを、お世話になっていた動物病院(ゴンとシロの実家)にもらってもらった。

その御礼にといただいたお花の購入券で、うちに来たのが、このレモンの木。

”レモン”っていうちょっとおしゃれで気取った響きが、シロちゃんに似合いそうだったから。

昨年、もうクリスマスも近いという頃に買ったので、ずっと家の中で過ごしてもらっていた。
小さな鉢の中で窮屈そうにしていたので、すぐに植え替えて、お水を切らさないように(でも上げすぎないように)、肥料もちゃんと柑橘類用を買って、寒い夜は不織布のマントを着せて。

「やっぱりシロちゃん、手がかかるねえ」と笑いながら、でも、ほんのり嬉しさを感じながら、世話をしてきた。

そのレモンの樹に、今月になって蕾がつき、今日、初めて1つ目が開花した。

おかえり~!シロちゃん!
お彼岸だもんね。
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猫の寿命 [ネコと飼い主の健康]

先日、ネットの記事で長寿猫についての記事を読んだ。
なんでも、18歳の壁というのがあって、長寿を目指すにゃんこたちでも、なかなかそれをこえられないということ。

じゃあ、うちのゴン(享年19歳)とシロ(享年20歳)は、御長寿猫だったんだなあ。
でもくーちゃんは18歳どころか14歳だったな。

それで1つ思い当たったことがあった。

ゴンとシロは、くーちゃんより一周り体格が大きかった。
大きさだけでなく、体つきそのものががっしりしていた。
それに比べて、くーちゃんは獣医さんに「メタボですね」と言われた子猫の時代でも、どこか細っとした頼りなげなところがあった。

それがはっきりわかったのが、焼き場で煙突から出る煙を眺めて、ああ、これで空に行っちゃうんだなあとぼんやり考えていた長いような短いような時間の後、お骨になってくーちゃんが再び私達の前に姿をあらわしたときだった。

ゴンとシロは、ここが頭、ここが歯、ここが足、ここが胸と、ちゃんとお骨を拾えたのに、くーちゃんのお骨ときたら・・・。
お骨になったくーちゃんの姿は、原型をとどめていなかった。
焼き場の方も驚いたほど、お骨自体がもろかった。

こんな骨でよく14年間も生きてこられたものだと思った。
生前にこんなか細い骨だとしっていたら、くーちゃんが走り回ったり、飛び降りたりするたび、骨折しないか、さぞかしヒヤヒヤしてただろうと思った。

幸いそんなことは起きなかったけれど。

ゴンとシロは、捨てられてすぐ、動物病院に拾われて育てられた。
くーちゃんは、うちに来始めた直前に捨てられてたとしても、少なくとも数ヶ月、野良さんとして自分で食べ物を探し、寒くなる時期も外で暮らした。

もっとも、すてられた黒猫たちの中でも一番小さかったから、生まれつきの体格もあったろうけど、小さい頃の栄養状態が、その後に影響したんじゃないかなと思う。

14年だったけど、一生懸命生きてくれたんだね、くーちゃんは。

ゴン、シロ、あんたたちは、表彰ものの長生き猫だったんだね、偉かったね!

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おひさま気持ちいいいな~

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ここ(冷蔵庫の上)はあたしだけの、誰にも邪魔されない場所

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お布団しまいたいんだけど・・・まあいっか・・
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月夜の晩に [おはなし]

月夜の晩には 亡くなった猫たちが戻ってきます。
細く細く、もう消えてしまうくらいの、でもくっきりと輝く三日月の夜のことです。

そのお月様が天高くにのぼった頃、飼い主の寝静まった暗くて静かな部屋に、やがておぼろげに、向こうの国に行ってしまった猫たちが姿を現してきます。

猫たちは、自分たちが使っていたお座布団で寝ていたり、壁に映る影を追いかけて遊んでみたり、お互いを掃除し合ったり、かけっこしたり、窓の外を眺めたり・・その姿は生きていた時のまま。
昔の通り、気ままで幸せそうに一晩を過ごします。

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でも向こうに行った猫たちは、どういうわけか、どの猫もとてもシャイ。
飼い主にさえ、姿を見せません。
あるいは見せてはいけないと、猫の神様にいわれているのかも?

だから、細い三日月が天高くにのぼっている真夜中に、猫たちが生きていた頃に聞こえていたおもちゃを転がす音や、足音が聞こえても、あるいは、そっとあなたを覗いているような気配がしても、猫たちを驚かせないように、そのままじっと目をつぶっていてあげてください。

途中で目を開けてしまうと、あわてて、猫たちは姿を消してしまうかもしれません。
以前のようにふれあえないのは寂しいですけど、そうでないと、慌ててしっぽだけ残ったなんて事になったら可愛そう。

猫たちは、ひとしきり自分たちが生きていた頃過ごした場所で好き勝手をしたあと、飼い主さんのほうに鼻を向けて目を細め、ふわと姿を消して、向こうの国に戻るのです。

でもね、大丈夫。
私達が猫たちのことを思い出す限り、細く光る三日月の夜には、必ずあなたのもとに戻っているんですから。
そしていつもそうだったように、猫たちは、穏やかで楽しく暖かな時を送っているんですから。

いつまでもいつまでも、あなたが望む限り、あなたのそばにいます。
見えなくたって存在するもの、そんなの世の中にはたっくさんあります。
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シェルブールの雨傘 [ネコの日々]

くーちゃんがうちに来たばかりの頃、覚えたての「シェルブールの雨傘」の挿入歌を歌っていた。

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「わかってるよね、それが無理だってこと」
「かくまってあげる、守ってあげる、だからどこにも行かないで」
(戦場に旅立つ恋人が、主人公のカトリーヌ・ドヌーブに歌うシーン)

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当時その歌詞が、お魚から目が離せない、でも私は飼い猫、とそれを鳴きながら我慢しているくーちゃんの可愛らしさやいじらしさと重なっていた。

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先日、もう1年以上そのままにしているくーちゃんの部屋を掃除していて、やっぱりその歌をうたっていたんだけど、別の部分の意味に気づいた。

「君にはわかってるよね、それが無理だってこと。愛しい君、僕は行かないといけないんだ。君は僕が君のことばかりを思っているとわかるだろう。そして僕は、君がぼくをまっていてくれると知っている。」(カトリーヌ・ドヌーブの元を去って戦場に旅立つ恋人の歌)

くーちゃん、ずっとそばにいてほしかった。
まだもう少し、そばにいてくれると思っていた。
まだ14歳だったじゃない。

くーちゃんがあの世へ行ってからずっと、そう考えていた私に、今度はくーちゃんがくれたメッセージかもしれない。

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でも。
それでも、いってほしくなかった、まだ一緒にいたかった・・・
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猫コロナと鳥インフルによるネコの大量死(追加あり) [ネコと飼い主の健康]

キプロスで最大30万匹を超える猫の「異常な大量死」が発生!という記事が見つかりました。

猫コロナウイルスによるキプロスでのネコの大量死と、鳥インフルエンザによるポーランドでのネコの死亡についての記事です。

特にキプロスの方は、以前は数件だったものが2023年から爆発的に増え、今年は数千~30万匹が死んだ、その原因として、人間の新型コロナウイルスが猫コロナウイルスを致死性のウイルスに進化させた可能性があるとあります。

数千~30万匹ってちょっと恐ろしい数字・・。
この致死性の猫コロナウイルスや変異した鳥インフルウイルスのように、本来の宿主種から種をまたいでしまったウイルスは強毒化しやすいと、記事には書かれていますが、まさにそれを実感させます。
特に、致死性の猫コロナウイルスの場合、猫の間に元々あったウイルスなので、広がると勢いが怖い感じがします。

イギリスの獣医師協会では、キプロスから連れてきた猫には厳重な検査をするよう求めているようですが、今はまだ、キプロスに限られていても、もし新型コロナに感染した人間が関わるという説が正しいとすると、それはどこででも起こり得ますし、キプロスは観光地なので人の出入りやそれに伴うウイルスの出入りで広がる可能性もあるのかもと思います。

ちょうど、新型コロナウイルスが人間の間であっという間に広がり、パンデミックを起こしたように、猫の世界で同じようなことが起こる可能性があるかもということですよね。

同記事の鳥インフルの場合、感染した29匹の猫のうち25匹=85%(11匹は死亡、14匹は助かる見込みなく安楽死)という高い死亡率が報告されています。
調べた数が少ないので、そのまま猫全体に当てはまるかは疑問ですが、毒性が強いことは確かなようです。

ウイルスがとんでもなく早いスピードで変異するということは、今回コロナで振り回された(ている)私達も否応なく認識済みですが、ウィルスのこのような変異って、人間に関わる可能性も含めて注視していく必要がありそうですね。

<追補>
ヤフーニュースに、「猫コロナが猛威振るうキプロス、ヒト用COVID-19治療薬の使用開始」と言う記事がでました。
人間用の新型コロナ治療薬を投与し始めたんですね。
この記事の最後に
「レバノン、トルコ、イスラエルなど野良猫が多い国ではすでに、獣医師たちがFIPの症例増加を報告している。」とあり、キプロス島を囲む地中海に面した国々でも、致死性の猫コロナが広がりつつあるというのが気になります。
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クロがうちに来た頃 [ネコの日々]

くーちゃんの命日に

*****

それは、庭に来た小さなクロネコが始まりだった。

ほんとに小さかったから、秋生まれの、生まれて1~2ヶ月位のネコだと思った。
(後日歯を見た獣医さんによると、春生まれで少なくとも6ヶ月にはなっていた)

そのクロネコは、庭の塀と草花の間で少し隠れるようにしていた。

「子猫が来てる!」嬉しくなってそっと近寄ると、はああっ!と怒る。

急いで家からキャットフードのドライを数粒持ってきて、クロネコのそばに放おった。

子ネコはそれを食べてからまた、はああっ!と怒った。

お腹は空いているけど、怖いから近寄っちゃだめ!と言ってた。

「あんたはだあれ?どこから来たの?」

何を聞いても、はああっ!

*****

その頃、うちにはゴンとシロの兄妹がいた。

ゴンはお兄ちゃんらしいおおらかな性格。
シロはちょっとわがままな妹。

クロネコは、優しい性格のゴンに受け入れてもらえそうだと思ったのだろう。
それからうちによく寄るようになった。
あとに厳しいお姉ちゃんとなるシロもいたんだけど・・。

リードを付けて庭にいるゴンにちょんとちょっかい出して、ぱあっと逃げていく、ゴンも、仕方ないなあと言うふうに、クロネコに付き合っていた。

でも相変わらず、私には懐いてくれなかった。
ご飯はもらうけど触っちゃだめ!とばかりに、後ろを向いた隙にちょっと尻尾の先を触ろうものなら、はああっ!

でも庭の隅にいたクロネコは、ゴンのお陰で、段々と庭のデッキの上まで来れるようになった。
自分のすみかを、デッキの横の温室のなかの空の植木鉢と決めて、よくそこで眠っていた。

雨の日は、デッキに傘を広げてその内側に箱をおいてやると、そこで過ごしていた。
温室の中にご飯を置いて、外のでかい植木鉢に猫砂をいれると、ちゃんとそれも理解してくれた。

だけど、これから寒くなる時期を、痩せたちびネコが外の寒さに耐えられるとは思えなかった。

*****

そろそろ雪が降ってもおかしくない頃になって、クロネコが留守の間に温室にビニールを掛けた。
中にタオルを敷いた発布スチロールの箱を入れた。
クロネコはためらうことなく、その日からその中で眠った。

雪が降ってきた。
今度は、猫用のあたたかそうなお家みたいなのを買って、その中に靴下で包んだカイロをいれて温室においた。
翌朝、そっとのぞくと、そのお家の中でお腹が上下している黒いかたまりが見えて、ほっとした。

怒るくせに、なんとも素直なネコだった。

そのころ近所には一緒に捨てられたと思われる兄弟の黒猫が何匹もいて、その中で一番力が弱かったと見られるうちのクロネコは、度々、ご飯を取られていたけど、他の兄弟が食べている間は、隅に身を潜めて、兄弟が温室から出ていくと、戻ってきて残りを食べていた。

一生懸命生きているけど、やっぱり、外では暮らせそうにない頼りなさげな存在に見えた。

*****

少しずつ 少しずつ、身近なネコになってきたある日、今でもよく覚えているおひさまのポカポカした日だった。
デッキでしゃがんでいる私の膝に、クロネコはふと決心したように、前足を乗せてきた。

「この人に身を任せてみよう」そう決めた瞬間に思えた。
クロネコと気持ちが通じた瞬間だった。

クロネコのお尻をおして膝のうえに上げても、クロネコはもう怒りはしなかった。
そっと頭を撫でると、とろけてしまった。

きっと今まで撫でられたことなかったんだね。
膝の上のクロネコと私の間に、永遠に忘れられないときが流れた。

クロネコは私の中で”クロ”になった。
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ネコをなくした人は [ネコの日々]

ネコをなくした人は、どうやって心の平衡を保っているの?

世の中でまるで一人ぼっちに感じるとき、どうやって温まればいいの?

これまでだったら、ネコを抱っこすれば、よかった。

どうしたの?って、鼻をくっつけて涙を拭ってくれるネコに甘えると落ち着いた。

ぐるぐる言って目を細めてこちらをみているネコの優しさに救われていた。

いえいえ、いてくれるだけでも良かった。

でも、今は、戻ってきてほしいと願っても、いつまで待っても誰も戻ってきてくれない。

世の中にネコのいない人は多い。

でも。一度ネコに出会ったら、もうネコなしではやっていけない。

ネコをなくした人は、どうやって生きて行くんだろうか?

252-3hiki-madobe.jpg WANTED!!!
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こらこら、君たち! [ネコの日々]

そう、そこの茶トラと、クロネコと、白の多い三毛のシャムっぽい猫、君たちのことだよ!
ちょっとここに座りなさい。

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長い付き合いだった君たちに、言いたいことがある。
君たちは、どうしてこう次々とあの世へ行ってしまったんだ。
何を考えているんだ。

一昨年にゴンちゃん
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去年はくーちゃん
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今年にはいってシロちゃん。
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ネコというものはいつも我が道を行くやつだとはわかっているけど、少しは飼い主の気持ちを考えてくれてもよかったとは思わないか?

一体どういった了見なんだ、え?

うちの一点豪華主義のソファは、君たちの爪とぎでボロボロだよ。

絨毯には、吐いたあとや食べこぼしたあとシミが転々と残ってるし、猫座布団もそれぞれが要るって言うから買ったのに、使いっぱなしじゃないか。

飼い主から取り上げたロッキングチェアには、あちこち毛を付けたままで。

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おもちゃはどうする!?
キャットタワーは?
爪とぎは?

猫ご飯も猫砂も、それぞれ好みやら体調が違うからって、かったばっかりのがいろいろ数袋。
君たちもだんだん年取って具合の悪いところも出てきて、ネコ用の箱には、毛玉の薬やら腸活の薬やら、猫草の種やら、腎臓の薬やら、点滴の袋やら、腎臓のためのサプリやら。

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みんなのこして、みんな逝っちまうなんて、まったく、何考えてんだか!



ゴン。
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君は3匹の大黒柱的存在だったのに、引き継ぎもしないで、まっさきに、しかも挨拶もなしに突然逝くとは。
もすこし責任ってものを考えてくれても良かったんじゃない?

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2匹の妹猫の世話は大変だったろう。
小さい頃からシロは君なしでは眠れなかったし、くーちゃんは君を頼りにうちにやってきた。

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君は誰から頼まれたでもないのに、文句も言わずに2匹の面倒をよく見てくれた。
甘えたいときもあっただろうに、妹たちに譲るのが君だった。
でも、突然、飼い主の寝てる間に、倒れてしまってたんじゃやりきれないよ。

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こら、くーちゃん!
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知らなかったって?君は20年契約だったんだよ
あと5年も契約期間が残ってて、そのあとも飼い主は喜んで契約更新する予定だったのに。
交渉前に逝っちまうなんて、まったくの契約違反!

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最後まで、小さくて、小さくて、我慢して、我慢して、頑張って、頑張ってた。

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ゴンちゃんやシロ姉ちゃんにちょっかい出して楽しげに逃げていく姿は、今も目に浮かぶよ。

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でも、野良として出会ったはじめの日から最後まで、飼い主は心の拠り所にしていたから、小さな体には重荷だっただろうか?
君はいつも、暖かでやさしくて、おひさまのようだったから。

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もう少し、一緒にいたかった・・。

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シロ!
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君こそ、もっと一緒にいてくれるかと思ってたのに。
怪我も病気もしたことなくて、飼い主は、君はネコの寿命なんか超越して元気なんじゃないかと安心してた。
ゴンやくーちゃんが具合の悪いときでも、なんてことないような顔してたのに、急に腎臓悪くしてアッケラカランと逝ってしまうとは、何企ててた?

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くーちゃんがあの世に行ったあと、だんだん痩せてきて、11月には一度、何も食べなくなったよね。
君はもともと社交的なネコ、動物病院に連れて行くのさえ申し訳なくなるようなくーちゃんとは違って、君なら病院も大丈夫だと思って連れてった。
輸液とラプロスをもらって帰った。

それからしばらくは、悪くなっても、最新の医療のお陰で、なんども乗り越えて頑張ってたね。

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補液や投薬が始まって、食欲も戻り、ソファにまた飛び乗れるようになった姿に、さすがシロだ、悪くなった腎臓はもどらなくても、このままで頑張ってくれそうだと期待してた。
(いや実際、よくなるかも?とも思えてた)

年末に再び元気がなくなったときも、ラプロスを1錠にふやして補液を朝晩に戻したら、2023年も無事に明けてみせた。

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でも、ネコとしては大きいほうだったけど、やはり小さな体で、頑張ってたんだね。
1月23日朝、掃除機の音を聞くといつものようにネコごたつから出てきて、大好きなブラッシングと付属ブラシの掃除機をかけてやると、そのまま寝たきり、再び何も食べなくなった。
今度は覚悟しないと行けないかもと感じた。

よる、その日一日飲まず食わずで~それでもふらふらしながらトイレには行くんだものね、君のプライドはたいしたものだ~寝たきりの君を飼い主2人で見守っている中、24日になって数時間後、とうとう、ゴンとくーちゃんのところへ逝ってしまった。

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君はうるさくて、自己主張が他の誰より強くて、甘えん坊で、飼い主はなかなか君の思うようには応えられなかったと思う。
それが、ゴンが、くーちゃんがいなくなって一人になったとき、ある意味、やっと君の望みどおりにかまってやれるようになったのにね。

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やっぱり、生まれてこのかたずっと一緒だったゴンちゃんが恋しかったかな?
やっぱり君もネコだったか・・。

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いろんなもの残して逝ってしまった君たち。

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今は、君たちが置いていったものばかりが目に入ってしまう。

君たちは、静かすぎる部屋の中に、あちこちネコ地雷を埋めてった。
寂しい地雷。恋しい地雷。戻っておいで地雷・・・。
ご飯を食べてたところ、猫砂をけ散らかしてたところ、遊んでたところ、寝てたところ、水を飲んでたところ、一緒に寝た布団、ネコごたつ、ネコ布団、絨毯、ロッキングチェア・・君たちがいた、あらゆるところに埋めてったね。

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それを踏むたび、大きな穴が開いて、涙があふれる、思い出が吹き出す、胸が締め付けられる・・・。
もう誰も繕ってはくれない飼い主の心の中は、穴だらけのままじゃないか!

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 [おはなし]

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それはたしかに、くーちゃんの声だった。

急いでその部屋に行ってみると、逆光の中に1匹のねこ。
大きさも(小ささというべきか)姿もくーちゃん。

「くーちゃん」
脅かさないようになるべく穏やかな声で呼んでみた。

ねこは、特に怖がる風もなく、掃除を始めた。
(うちではねこが体を舐めるのを”掃除”とよぶ)

「くーちゃん、くーちゃん、くーちゃん!」
私は気づいてほしくて、段々と声を荒らげていった。

ほら、くーちゃんはやっぱりいたんじゃない!
誰に言うともなく、文句が出る。

そのねこは自分が呼ばれているのに気づいて、こちらにゆっくりと歩いてきた。

けれどやがてねこに光があたると・・・顔に縞模様がみえた。

キジねこだった。

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再会を夢見る [ネコの日々]

動物番組で、長らく会えなかった飼い主と再会したペットの動画が出てくることがあります。

「もお、どこ行ってたのっ!!!こんなに寂しかったんだから!もう絶対に離れちゃだめっ!!!」

そんな動物たちの声が聞こえてきそうな再会。
良かったねと、うるっとするのと同時に、いいなあ、と思ってしまう気持ち。

もしくーちゃんが戻ってきたら~なんてことをまだ考えている~私はこの動物たちの立場になりそう。

「くーちゃん!!もう二度と消えちゃだめっ!!!くーちゃんいないとどうしていいかわからないでしょっ!!どこへもいっちゃ嫌だ!」

そしてくーちゃんをギュッと抱いてはなさない。
もう二度とはなさないんだから!

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”ネコを飼う”、なんて嘘っぱち [おはなし]

秋になると、あちらこちらから虫の声が聞こえだします。
草むらの中で、たくさんの虫たちがさかんに鳴いている事もあれば、庭の一角に1匹だけ、鳴いている虫も。
みんな、どこかさみしげだけど、何かをしきりに話しかけているようにも聞こえます。

そのなかに、ネコを亡くしたばかりの飼い主に届く虫の声があります。

飼い主の寂しい気持ちを思いやる、亡きネコの声に聞こえるそうです。

「あたしはここ、ずっとそばにいるよ」

「寂しくないよ、大丈夫だよ、一緒だよ」

それはきっときっと、飼い主と、もはやこの世に姿を持たないネコのあいだにだけ、聞くことのできる虫の声なのです。

その声が聞こえるから、空っぽのおふとんの中でも、飼い主は暖かでいられます。
その声は、眠りにつくまで、ついたあとも、ずっと飼い主を見守ってくれています。

”ネコを飼う”なんて、世間では言いますけど、そんなの嘘っぱちです。
ネコが、飼い主を見守ってくれてるんです、生きていたときも、消えてしまったあとも。

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「くーちゃん?」 [ネコの日々]

この季節になると、トンボが大発生する日がある。
お母さんトンボたちが打ち合わせでもして、同じ日に同じ場所で産んだ卵だったのだろうか、たくさんのトンボが一斉に姿を見せる。

先日も、窓の外を見ると、空一面にトンボが泳いでいた。
生き物で賑わっているのはいい。

外に出ると、そのうちの1匹が、ベランダにおいてある支柱のてっぺんにとまっていて、近寄っても逃げる気配を見せないので、そっと人差し指を出してみた。

するとふわっと飛んできて、私の指の先にとまった。
怖がる風もなく、じっとして動かない。

「あなたはだあれ?」
親しみを感じて訊いてみた。

しげしげと眺めながらふと思い当たって、

「くーちゃん?」
そう呼んでみた。

指先にじっとしているそのトンボは、私の問いを否定しているようにも見えない。

指の先にとまりながら、
「うん、あたし、くーちゃんよ」
そう返事をしてくれてるように思えた。

くーちゃんがそばにいてくれたときのような、温かい空気を感じていた。

トンボはしばらく指のさきにいて、それから思い立ったようにふっと飛び去った。

そうかくーちゃん、今はもう自由なんだね。
いつもは窓から眺めていたトンボさんにも鳥さんにも乗っかって、どこでも好きなところへ行けるんだ。
楽しい?

時々でいいから、また姿を見せにきてくれると、嬉しいな。

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二番目のネコ [ネコの日々]

くーちゃんは、淡雪のようだったと思う。

どこからともなくある日うちの庭に現れ、うちに来るようになり、やがてうちのネコになり、そして、15年目にふわっと消えてしまった。

お兄ちゃんとお姉ちゃんの間で、いつも遠慮がちで、「あたしは2番め」という気持ちがどこかにあったんじゃないかと思う。

くーちゃんは、飼い主がいないときはたいてい、リビングではなく、別の部屋の、横に倒したカラーボックスの上か、いつもくーちゃん用に開けている寝室の押し入れの奥にいることが多かった。
そこが落ち着くみたいだった。

飼い主がネズミのおもちゃを取り出して動かしだすと、最初にのって来るのはくーちゃん。
でも、そのうちお兄ちゃんとお姉ちゃんが気づいて遊びだすと、引っ込んでしまう。

季節が変わって、クッションが変わったり、ねこ座布団を変えたりすると、最初にチェックしてすぐに使い始めるのはくーちゃんだけど、一旦お兄ちゃんやお姉ちゃんが使うと、クンクン臭ったあと、「あたしはもう使えない」という感じで使わなくなる。

だから、くーちゃんが自分の部屋と思える場所があったのはよかった。

ただ、ご飯のときだけはさすがに譲れない。
最後まで、nekoじいさんの食べる魚(くーちゃんとシェアするために塩分なし)には積極的に声を出し、「ああもう」って感じで手が出るほどだったけど、食べ物以外は、なんとなく「あたしは2番め」と遠慮しているところがあった。

はじめに我が家に来たときにすでにゴンとシロがいたから、ネコの場合重要な”年功序列”を自覚していたといえば、そうなのだけど、飼い主は、そんな控えめなくーちゃんを見るたび、いじらしく愛おしくて、「あんたもうちの大事なネコなんよ。」となでていって聞かせてたけど。

その控えめな印象は最後まで拭えることはなかった。

最後の最後、多分暗いところにいたかったからだろう、風呂場にずっといるくーちゃんのところに行って、「くーちゃん、良くなれ、良くなれ」としばらく頭をなでてからリビングに戻ったら、やがてくーちゃんはリビングの窓際にあるネコ座布団に来てくれた。

きついときにはあまりかまってほしくないだろうと思って、ずっと机を隔てて、くーちゃんの歌を歌ったり名前を呼んだりしながら一緒にいたら、突然、苦しっ!という感じでもがき出した。
あわてて「くーちゃん!くーちゃん!」と呼んで側によると、幸い、しばらくしてそれは収まった。

それから、ずっとくーちゃんを見ていた。
何も反応してなかったくーちゃんが、手足をグーンと伸ばした。
リラックスするときのネコがする仕草だった。

お気楽な飼い主は、「あらくーちゃん、気分が良くなった」と少し安心したのだが。

思えば、あの時が、くーちゃんの最期だったんじゃないかと思う。

それからも、くーちゃんのお腹はわずかに上下しているように見えたけど、本当は、そう思いたかっただけかもしれない。

くーちゃんは最後の最後までふわっとしてた。

そんなくーちゃんが、天国に行ってもうひと月が経ってしまった。

まだ何も片付けられない。
カラーボックスの上の敷物にはくーちゃんの毛と汚したあとがついたまま、翌日用に洗ったお皿は次のご飯が入るのを待っている。
くーちゃんの部屋の簡易椅子の上のネコ座布団もおいたまま。

くーちゃんの気配を失いたくない。
まだもどってきてくれるんじゃないかと待っている。
ふと足音が聞こえる気がする。

あんたは、2番めと思ってたかもしれないけど、飼い主にはけっして2番目なんかじゃなかった。

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くーちゃんが庭に来た一番はじめの写真

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こんなにお転婆だった

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そしてゴン兄ちゃんが大好き!

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うちの猫になってアパートに移った頃、まだ、3匹とも若くて元気だった

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お腹を見せて挨拶

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クリスマス、「あたしにも、もらえるといいなあ?」と期待

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さて、日向ぼっこしようかな

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このキャットタワーは、まだゴンとシロとは隔離していた頃にくーちゃんのために買った
ここから、お外を眺めたり、鳥さんやアマガエルさんににゃあにゃあいったり
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森の守りネコとクロとnekoじいさん 最終章 [ネコの日々]

その日、nekoじいさんが仕事から戻ってくると、前足と後ろ足をきちんと揃えたクロが入り口に座っておりました。
クロはいつも、nekoじいさんの帰りをこうやって待っていたのですが、今日のクロは様子が違い、すっかり旅支度でした。

「長らくお世話になりましたが、また、旅に戻ることにしました」

nekoじいさんは、もうとっくにクロを家族だと思っていましたので、突然のクロの言葉にびっくりして言いました。

「何を言い出すかと思えば!もうこんなに仲良くなったんだし、いまさらお前がいなくなるなんて、考えられないし寂しいよ。なんとかこれからもずっとここにいてもらえないだろうか?」

しかし、クロネコはすっかり決意しておりました。

「私はもともと旅のクロネコです。あの夜、雪も降りそうであまりに寒かったので、一夜の宿をお借りするつもりで、森の守りネコさんに教わってこちらにやってきました。でもここでの生活は楽しく、暖かく、nekoじいさんは優しくて、とても居心地が良かったので、ついつい長居をしてしまいました。」

もはやクロの決心は変わらないように思えました。
nekoじいさんは、クロを引き止めることはできないと感じました。
それでも、これはあまりに急すぎます。

「そうか・・・とても残念だけど、どうあっても、もう気持ちは変わらないんだね・・。ではせめて、今夜一晩だけでも、一緒に過ごしてもらえないだろうか?こんなに突然に別れを告げられても、私は戸惑うばかり、どうしていいかわからないよ。」

「そうですね。じゃあ、もう一晩だけ、お世話になることにしましょう。」

それからnekoじいさんとクロは居間に座って、「土間の隅でいいから」とここに来た初めての晩のことや、やがてすぐにお洗濯をしたり、お留守番したり、nekoじいさんの帰りが待ち遠しかったことや、お魚を一緒に食べた朝のことや、遊んだりかけっこしたりした楽しかった日々のことに話しがはずみ、温かな時間を過ごしました。

nekoじいさんにとって、クロと過ごした時間は、あっという間のような、長かったような、何とも言えない気持ちでした。

翌朝、鳥の声にnekoじいさんは目を覚ましたが、隣りにいたはずのクロの姿はありませんでした。
 
「ああ、眠ってしまっていた。昨夜のことは夢だったろうか?」
そう思ってクロの名前を呼んでみました。

でも、いつもならしっぽをピンと立てて現れるクロはやって来ませんでした。

クロは時々、いなくなることがあったけど、しばらくすれば何事もなかったかのように戻っているので、今度もそうかな?と思い、しばらく仕事にも出ずに待ちましたが、それでも、クロはやって来ませんでした。

戸口にも行ってみましたが、遠くまで見える外の世界にも、クロの気配はありませんでした。

ただ昨夜、クロがいたところに黒い毛が僅かに残っていたのをみつけたとき、クロの旅立ちが本当だったのだと悲しくなりました。

nekoじいさんはその黒くて柔らかな毛を拾って大事そうに懐にしまいました。

「ああほんとうに・・クロは行ってしまった・・」

*******


クロは、6月12日の晩、15歳になったばかりで命を終えました。
とても痩せてしまった体でしたが、最後の最後まで、自力でゆっくりとトイレに行きご飯を食べ水をのみ、苦しいだろう小さな体で必死で戦っていました。

それをみていた飼い主は、あ、くーちゃん、良くなりそうかも?!と楽観的に捉えていた時もありましたが、それがバカみたいな楽観であったことに気づいた頃はもう遅く、くーちゃんは12日の夜、最後の力を振り絞って、私達のそばに来てくれたのでした。

飼い主は今更ながら、クロを飼ってたんじゃなくて、クロが私達を見てくれてたんだと気づきました。
お骨になって戻ってきたくーちゃんは、ゴンのときより一回り小さな骨壷に入って、ここにいます。

もう、あの柔らかな黒い毛におおわれた暖かな体をなでたり、顔をくっつけたりして幸せを感じることはできなくなってしまいました。

寂しい・・・

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ゴン亡きあと、シロ姉ちゃんとはもうちょっと仲良くしたいなーと思ってたみたい。

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近頃は、子猫の頃のように「抱っこして」と膝に手をかけてくることが時々あった。

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「お腹なでて~」のポーズ。飼い主も、「ああら、かわいいにゃんこがいるね~」と言って誘いに乗っかる。

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「なにか美味しい匂いがするわ~」

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「シロ姉ちゃん、怖くないよね」

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くーちゃんは、カメラを向けると怖がるので、なかなかいい写真が撮れなかった。

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ゴン兄ちゃんは、いつも大好きな優しいお兄ちゃんだった。

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飼い主と親睦中のくーちゃん。

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「ツバメさん来ないかなあ・・」
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悲しいネコ [おはなし]

ネコは悲しいとき、人間と同じ、涙を流して泣きます。

ほら、ネコの目に目ヤニがついてることあるでしょう?
泣いたあと。

泣く理由は、いろいろ。
ネコにもよるし、年齢にもよるし。
例えば、おなかすいてるのにお椀にご飯が入ってないとき、なんてこともあるし
覚えのないいたずらをおこられたときとか、それから仲間を亡くしてしまったときとか。

ネコはプライドの高い動物ですから、その場はじっと目を見開いて一点を見つめているだけ。

そしてキャットタワーの中や、お気に入りの箱の中で
夜、一人になったときに、そっと涙を流すんです。

悲しくて悲しくて、何も考えられずにいると、そのうちそのまま眠ってしまって。
悲しい気持ちと眠い気持ちは同じなのかも。

でも、泣いたの?悲しいの?なんて聞いちゃいけないんです。
もしネコが何でもなかったような顔してるなら、そっとしておいてあげたほうがいいんじゃないかな?

あとでそっと頭をなでてあげれば、ちょっとだけ、悲しみがあたたまるかもしれない。

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3匹でひなたぼっこ
大黒柱のゴンがいなくなった今ではもう、見ることのできない風景。
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