くーちゃん [ネコの日々]
映画「シェルブールの雨傘」にこんな一節がある。
「あなたをかくまうから、守るから、だから愛しいあなた、私をおいて行かないで」
カトリーヌ・ドヌーブ演じるジュヌビエーブが、恋人の徴兵に「行かないで」と歌う(歌ってるのは別人ですが・・)シーン。
クロがうちに来たばかりの頃、覚えたてのその歌を歌いながら魚料理をしていた。
野良から飼い猫となったばかりのクロは、魚を切なげに見つめて、「ああ~ん」と思わず声を漏らす。
遠慮がちに手を出してみたり、私が手を付けた蛇口をなめてみたりしながら。
一生懸命我慢しているクロを見て、その歌詞がクロの身の上と重なったものだ。
くーちゃん。
ここはもうあんたのおうち、もう外で他のネコにご飯を取られる心配はないから。
雨が降ったって雪の日だって、ここにいたいだけいていいんだから。
だからずっとそばにいてよね。
あれからもう11年。
16歳になったゴン兄ちゃんとシロ姉ちゃんは、まるで恋人のように仲が良くて、たいていは二匹一緒に(しかもしっかりシンクロして!)、飼い主はもう何年も使わせてもらってないロッキングチェアに寝ていることが多い。
けど、その言葉を覚えていてくれてるのか・・・と飼い主としては思いたいけど・・・クロは、付かず離れず、気づくと私のそばにいてくれる。
ちょっとだけ距離をおくのはクロの思いやり。
クロはあわく、優しく、温かい。
こんなことを書いている今も、テーブルを挟んで寝ていたクロが、ちょっと首を持ち上げて、こっちを見た。
「いる?」と、黄色い目が細まる。
「くーちゃん」と、うなづき返す。
真っ黒は、どこがどこかわからなくなることがよくある・・・
「あなたをかくまうから、守るから、だから愛しいあなた、私をおいて行かないで」
カトリーヌ・ドヌーブ演じるジュヌビエーブが、恋人の徴兵に「行かないで」と歌う(歌ってるのは別人ですが・・)シーン。
クロがうちに来たばかりの頃、覚えたてのその歌を歌いながら魚料理をしていた。
野良から飼い猫となったばかりのクロは、魚を切なげに見つめて、「ああ~ん」と思わず声を漏らす。
遠慮がちに手を出してみたり、私が手を付けた蛇口をなめてみたりしながら。
一生懸命我慢しているクロを見て、その歌詞がクロの身の上と重なったものだ。
くーちゃん。
ここはもうあんたのおうち、もう外で他のネコにご飯を取られる心配はないから。
雨が降ったって雪の日だって、ここにいたいだけいていいんだから。
だからずっとそばにいてよね。
あれからもう11年。
16歳になったゴン兄ちゃんとシロ姉ちゃんは、まるで恋人のように仲が良くて、たいていは二匹一緒に(しかもしっかりシンクロして!)、飼い主はもう何年も使わせてもらってないロッキングチェアに寝ていることが多い。
けど、その言葉を覚えていてくれてるのか・・・と飼い主としては思いたいけど・・・クロは、付かず離れず、気づくと私のそばにいてくれる。
ちょっとだけ距離をおくのはクロの思いやり。
クロはあわく、優しく、温かい。
こんなことを書いている今も、テーブルを挟んで寝ていたクロが、ちょっと首を持ち上げて、こっちを見た。
「いる?」と、黄色い目が細まる。
「くーちゃん」と、うなづき返す。
真っ黒は、どこがどこかわからなくなることがよくある・・・
tabbycatさん、nice!&いくつも読んでくださってありがと~!
by neko (2019-05-26 18:08)