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ネコの飼い主と肺がん その2 [ネコと飼い主の健康]

3つ前の記事でご紹介した、ネコの飼い主と肺がんについての論文については、まだ、それについてフォローするような記事は見つからず、手に入るのは依然、論文のアブストラクトだけです。

そのときにご紹介した論文では、
調査の対象となったのは、1万3724人の成人。うち、43%がペットを飼っている(20.4%がネコ、4.6%が鳥)。 調査期間は1988年~1994年。生存確認は2010年12月31日まででした。

それと対比するために、発表は少し前になりますが、調査時期はそれより新しい、2016年6月に米国がん学会(American Association for Cancer Research )に発表された「Pet Ownership and Cnacer Risk in the Women's Health Initiative(女性の健康イニシアチブにおけるペットの飼い主とがんのリスク)」という論文を見てみました。
(タイトルからもわかるように、こちらは女性だけが対象です。)

調査の対象となったのは、12万3560人(うち犬の飼い主20981人、ネコが19288人、鳥が1338人、ペットを飼ってない人が81953人)の閉経後の女性(大部分が非ヒスパニック系の白人で高学歴)のみ。調査期間は1993年~1998年。追跡調査が平均11年プラスマイナス5年。

対象人数も一桁多いですし、調査期間もより最近なので、前の論文より信頼性は高いのではと思います。(あくまで素人考えですが・・)

この論文では、ペットを飼っていた期間や犬の場合は散歩の長さ、がんを誘発しそうな環境、アレルギー、免疫状態、猫砂のホコリへの曝露は調査に入れていないので、かなり長期間の調査ではあるが、他の種類や大きさの違う集団でのさらなる調査が期待されると言っていますが、結論としては、ペットの飼い主とがんの関係性はなかったとしています。

この調査では、ペットの飼い主とがんの有意な関係性は見られなかった、と前置きした上で、ディスカッションで、これまで発表されている他の調査があげられていますので、ご参考までに

ペットの飼い主は家にいる時間が長く、それだけタバコを余計にすったり、BMIが高くなる可能性がある。
家の中(家具やベッド、カーペット)にあるフケのアレルゲンを肺に吸い込み、炎症を起こす可能性がある。
飼い主の家に喫煙者がいる場合、ペットの毛についたタバコを、飼い主が吸い込む可能性がある。

という論文が紹介されていました。
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neko

きぃさん、いつもありがと~!
by neko (2019-07-20 10:51) 

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