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突然 [ネコの日々]

歳を経るに連れ、物忘れってひどくなりますよね。
「あれ、ここに何しに来たんだっけ?」とか、「あれはどこにやったんだっけ?」とか。
(物の名前を”あれ”っていうのもそうですけど)


18歳になるゴンは、その日の晩、ネジを巻くのを忘れてしまいました。

そう、ネコは毎晩、明日の活動のためにネジをまかないと行けないんです。

ネコにとっていちばん大事なこと。

それを忘れちゃった・・・。


朝起きて、トイレに行って洗面所に水を飲みに行って。

ゴンのルーチン。

いつものお気に入りの座椅子に戻ろうとしたところで、ゴンの時計は突然止まってしまいました。

それはあっという間のことで、ゴンはどうすることもできずに、そのままどうと倒れてしまいました。

ほんとにあと一歩、あと一歩で、いつもの座椅子にたどり着くところだったんです。



DSC06257s.jpg
ここがゴンの定位置


7月22日早朝、ゴンは、まだ飼い主が起きてくる前に、あの世に行ってしまいました。

朝起きると、いつもいる座椅子の手前に、後ろ足を広げたまま、パタンとそのまま倒れたような格好の、目だけがこちらを向いているゴンがいました。

ネコが普通にするような格好じゃないです。

急いで「ゴン!」と、少し体をゆすってみましたが応答なし、すでにもう事切れていました。

nekoじいさんを起こして、2人で戻ってきても、やっぱり動かないままです。

それから3日間、飼い主が泣いても喚いても、怒っても懇願しても、もう二度と起きてはくれませんでした。


ゴンは近年、以前より痩せてはいましたが、その前日まではいつもどおりでした。

腎臓食のパウチはくーちゃんと競い合って食べてたし、夜仕事から戻ったnekoじいさんの前にシロと一緒に並んで、ポンポンと背中やお腹を叩いてもらい、それから私の座椅子の前で「抱っこして」と待っていて。
何も変わったことはありませんでした。

本当に突然。
なんで!?という思いです。

siroto.jpg

生まれてこの方18年間、ずっと一緒だったシロは、はじめは気づかないようでした。
「ふ~ん、ゴンちゃん寝てるのね」という感じで。

飼い主は、それならそのほうがいいかなと思いましたが。

でもしばらくすると、なにかおかしいと感じたみたいで、ゴンのそばに行って、念入りにふんふん匂いました。
そして、自分がいつも寝ているかごに戻りましたが、その後は、起きてゴンの前を通るときは、しばらくじっと、ゴンを見つめてから歩いて行くようになりました。

その後、ゴンは骨になってうちに戻りましたが、今日も、ゴンが事切れていた場所のあたりを、匂って調べてました。
「ゴンちゃんになにかあったんじゃ?こんなにいないのはおかしい」と思っている姿が、何も言わないだけ余計に悲しげです。

18年も兄妹というより恋人のように仲の良くいつも一緒だった2匹、やっぱりなにか感じているようです。

kurochanto2.jpg

くーちゃんもやはり、なかなか起きてこないゴンを匂ってましたが、シロほどにはわかってない感じです。
まあ、それはそれでいいかな。


前の晩まで、ほんとうにいつもの通りでした。

なのに・・・。

こんなになってしまうんだったら、ああ、ゴンに、ネジの場所を聞いておくんだったと、後悔しきりです。

hirune.jpg
こんな気持ち良さげなお昼寝だったら良かったんですが
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neko

tabbycatさん、読んでくださってありがとう!
そうなんです、ゴンも逝ってしまいました。
by neko (2022-12-05 19:27) 

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