朝顔のきもち [おはなし]
「明日よ!」
お月さまにいちばん近い朝顔のつぼみが言いました。
このごろはもう、暑かった夏の頃のように、庭の朝顔たちが毎朝花を開かせることはないのでした。
「分かった、明日ね!」
「明日だって!」
「あした?」
「明日よ!」
1つのつぼみの言葉は、隣のつぼみへ、そしてその隣のつぼみへと、静かな月夜の庭に次々と広がり、まもなく、庭の全員の朝顔たちに伝わりました。
そう。今までの冷たい雨と風は止み、明日はいいお天気になるのです!
そしてやはり翌朝、久しぶりに山から顔を出したお日さまが、温かで明るい日差しを庭にも注ぎ始めました。
朝顔たちは、昨日の言い合わせ通り、一斉に、赤やピンクや紫や白の顔を開けます。
「わあ、今朝は朝顔がいっぱい!もう秋なのにねえ。」
やがて起きてきた寝坊の家人の言葉に、朝顔たちは、ちょっとはにかんで揺れました。
2006-10-13 22:47
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コメント(2)
どうして
どうして
nekoさんは
そんなに
“どうわ”
なのですか
あきなのに
こんなにいっぱい
さいているのは
きっとnekoさんのため
by まきにゅ (2006-10-19 12:41)
まきにゅさん。
まきにゅさんだって、コメントが詩だなんて、
きゃあ!
(駄返事御免)
優しい言葉をありがとー!
by neko (2006-10-19 16:43)